しじみとはまぐり

■石垣りん詩集 表札ほか
この間、ひな祭りの時に潮汁を作ったんだけど
塩抜きしてる時に、石垣りんのしじみの詩を思い出した。
(まぁ、蛤とシジミの違いはあるけど、プツプツ呼吸してるのは一緒だし)
インパクトが強いので覚えている人も多いと思う。
で、借りてきた→単純
何回読んでもすごいインパクト・・・。
表題にもなっている「表札」もすごいインパクトでした。
あと「鬼の食事」も強烈。
ああいう場面でそうくるか・・・と。

■うたうしじみ(児島なおみ)
こっちは魔女がシジミでおみそ汁を作ろうとするんだけど
シジミが可哀想に思えてきて、なかなかおみそ汁にできないお話。
決断できずに、実なしのおみそ汁を何日も食べる魔女が可愛い。
私は塩抜きしてる間、もしかして蛤は海に戻ってこれたぜーって
安心してるかなーって考えちゃいました。
売られてるときは水もなく、他の子たちとぎゅうぎゅう詰めになってるでしょ。
だから、塩気のある水に浸されて、
「おいらたち海に戻ってきたよー、イエーイ♪」とか思ってるかなーと。
なのに、それはぬか喜びで
「おいおい、温暖化たってこりゃ熱すぎだろー」って展開が
余計、不憫に思ったりw
生きてるモノを調理するのって、ほんとやだよね。

■慟哭(貫井徳郎)
この間も書いたけど、私は猜疑心が強いのですぐに結末わかっちゃったんだよね(-_-;
だから「衝撃のラスト」になることがほとんどない。
その昔、「ユージュアルサスペクツ」を読んだときも、友達の
「びっくりだった!!!」の一言でもうわかっちゃって
あのときはそういう先入観をくれた友達をちょっと恨んだ(笑)
とはいえ、あの映画・本はとてもよくできているので結構、お気に入りなんだけど。
物語の核心に触れるので反転↓
私自身、子供がいないからわからないだけなのかもしれないけど
いくらなんでも、死んだ子供をよみがえらせたいと思うかな。
しかも黒魔術みたいな方法で。
幼女連続失踪(誘拐)の犯人は、同じように子供をなくした親が
ついつい、よその家の子供を見てそのかわいさのあまりに連れだし、
結局もてあまして捨てたんじゃないかって説が出たときに
子供をなくした親は、それが他人の子供であろうと、
二度と子供が死ぬところは見たくないはずだから違うっていう下りがありました。
私はこっちが正解なんじゃないかなーって思うんだよね。
子供に限らず、自分の大切にしている人をなくした時、
自ら後追いとかはアリだけど、やっぱり他の人を犠牲にするっていう
考え方にはならないんじゃないかなぁと。
まぁ、この主人公の場合は生い立ちに複雑なモノがあるので
特殊なのかもしれないけど、ああいう生い立ちだからこそ
もっと大切にするんじゃなかろうかと。
エリートなのに、頭が回らないことが多いのもイマイチ。

■グラスホッパー(伊坂幸太朗)
そういえば読んでない・・・と。
伊坂さんの話って、結構グロな描写とか、アヒルと鴨・・・みたいな動物虐待みたいな
ちょっと残酷ネタが多いのだけど、どこかユーモラスな部分があってさらりと
読めてしまったりもする。
主人公(といっていいよね)の鈴木が「black lagoon」のロックを彷彿とさせる(^^;
読んでる間、鈴木はずっとロック@浪川ボイス(笑)
ハードカバーで読んだけど、各章が登場人物のハンコ風なのが良かった。
文庫でもそういう装丁なのかな(だといいな)。
あ、私も検索したよ>ジャック・クリスピン
「バカジャナイノー」w
あの幼い兄弟のその後を書いた作品とか出ないかな。

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